どんな楽器を選んだら良いの?
ピアノを始めるときによく悩まれるのが、家に楽器を持っていないけどどんな楽器を用意して練習したら良いのか?ということです。
一般的にアコースティックピアノ(生ピアノ)と呼ばれるものは2つ、グランドピアノとアップライトピアノです。アコースティック以外には電子ピアノとキーボードがあります。
どのような違いがあるのでしょうか?
楽器の種類
キーボード
一番手軽に購入でき、鍵盤も軽く押しやすい。鍵盤の数がアコースティックでは88鍵に対し、32〜61鍵などコンパクトなものが多いのか特徴。もちろん88鍵のものもある。鍵盤の大きさはアコースティックピアノよりも小さいものもある。
アクション構造ではないので軽く触っただけで音が出るが、普段キーボードで練習していると、アコースティックピアノを弾いた際には弾きにくさを感じる。ペダルはコードでつながるものもあるが、あくまで音を伸ばす簡易的なものである。
電子ピアノ
形はアップライトに似てペダルも付いている。価格はアコースティックピアノより手に入れ易いものが多い。メーカーやグレードも様々なものがあり、タッチがキーボードに近いものからアコースティックピアノに近づけたものまで色々な種類がある。音はスピーカーから出ており、音量調節ができたり夜間はヘッドホンをつけて演奏することもできる。
ピアノに近づけたアクション(タッチ)だとレッスンや舞台のアコースティックピアノで音を出すときの相違は感じにくい(実際にアコースティックと同じハンマーを使っているものもある)。しかし電子ピアノは音自体がサンプリングされたものを組み込まれているため、乱暴な弾き方や弱いタッチでもある一定のきれいな音が出てしまう。それによって表現力が育ちにくい点もある。
調律は必要なく、集合住宅などの事情でも選ばれやすい。
アップライトピアノ
打鍵するとハンマーが弦に当たり、響板と呼ばれる板に響いて音が鳴る。アクション構造のため、打鍵のスピードや力加減による音色を変えられる表現力が身につく。電子ピアノにはない共鳴を感じることができ音感も身につく。
毎年の調律が必要。音量調節ができないため住宅事情などにより設置が難しい場合もある。価格はメーカーやグレードによって異なるが、電子ピアノよりも高い。
グランドピアノ
アップライトと同じアコースティックピアノ。古くからピアノはこの形をしており、コンパクトにしたものがアップライトピアノである。
アクションはてこの原理でハンマーを下から打つため、細かいトリルや連打をしやすい。メーカーにもよるが、アップライトよりもタッチがしっかりしていることが多い。伸びのよい豊かな響きと多彩な音色表現ができ、演奏者としての耳やテクニック、表現力が育つことが期待できる。
調律が必要。置き場所の問題もあり、価格も高額である。
用途や目的に合った楽器を選びましょう
好きなメロディーを弾いて個人的に楽しめるキーボード、ペダルを付けたりピアノ曲を弾く目的なら電子ピアノ、クラシックを音色までこだわって弾くならアップライトやグランドピアノなど、それぞれの用途や目的に合わせて用意することが大切ですね。
最後に・・・発表会の舞台やコンクール、オーディションなどで差がつきやすいのはやはりアコースティックピアノで練習をされている方で、それは構造上仕方のないことだと思います。
普段電子ピアノなどで練習されている方も本番の前に何回かアコースティックのピアノで練習すると(レッスンとは別に)少しは違いが出せると思いますので、レンタルスペースなどを借りて練習することも一つの練習方法です。
※レンタルスペースをお探しの方は近くの楽器店をご紹介しますのでいつでもお問い合わせください。