令和7年度ピアノ発表会を開催いたしました。
初めて参加した小さな生徒さんから大学生の生徒さんまで、皆さんが思い思いの曲で演奏することができました。
発表会の前は「緊張する」と話していた生徒さんも発表会が終わると「楽しかった!」と感想を伝えてくれ、今年も開催できて良かったという思いと、誰も欠席せず無事終えることができたことにも安堵しています。
皆様のたくさんのご協力のおかげです。
様々な道のりの中で
今年も様々な道のりがありました。
リハーサルで弾き始めた音の響きに戸惑い、不安になってしまった生徒さんがいました。リハーサル後にもう一度やるべきことや気持ちの持っていき方について話し、その後本番も緊張はしたと思いますがしっかり弾くことができました。
中高生以上の生徒さんは成長とともに幼いころの緊張とはまた違うプレッシャーを感じやすく、仕上がってからのメンタル面についても乗り越える壁があることが多いです。私も同じくらいの年頃に散々な経験をしてきましたが、その経験から生徒さんにも演奏以外の気持ちの面でのサポートも大切にしています。
発表会3週間前に右手首を負傷しギプス固定を余儀なくされた生徒さん、幸い指は動くように取り付けてもらえましたが手のひらが広げにくく、オクターブで演奏する部分が多いためこれまで練習したように弾くことが難しくなってしまいました。
受診先ではピアノは弾いても問題ないと言ってもらえましたがギプスが外れるのが発表会の1週間前、それまで手が開かず手首も固定されている状況で、オクターブの音を省くか長い曲を短くして負担を減らすか…何度か生徒さんと話しあった結果、「音を省かず長さもカットしないで弾きたいです」とまっすぐ伝えてくれました。
その言葉通り生徒さんは努力を重ねて本番で立派に演奏してくれ、胸が熱くなりました。
精神面での不調があり、発表会の直前で出演が難しい状況になった生徒さんもいました。
無理せず次の機会にと一時は見送ることも考えましたが、生徒さんの「発表会には出たい」という強い意志があり、それならば”出て良かった”と達成感を感じてほしいという思いで私もレッスンをしました。
本番では精一杯心のこもった演奏を聴くことができ感動しました!
他にも勉強や部活に忙しいなか難しい曲を仕上げた中高大生、初めての発表会にチャレンジした生徒さん、卒業式の伴奏と両立した生徒さん、普段より難しい曲を仕上げて舞台に立った生徒の皆さん全員がそれぞれの道のりを歩んでくることができました。
舞台袖の様子
舞台袖では生徒さんのいろいろな表情を見ることができました。
初めての生徒さんも何度も出演している生徒さんも、皆順番を待っている間は緊張した面持ちです。
1人ずつ声をかけてから舞台に送り出して、演奏後には袖に戻ってくる生徒さんのほっとした表情が見られます。
笑顔で戻ってくる生徒さんも少し悔しい顔の生徒さんも、終えて安心した顔を見るとよく頑張ってくれたと感じます。
いつもながら自分の演奏より生徒さんの演奏を袖で聴くことのほうがとても緊張します。無事演奏ができるよう祈るように聴いています。
ご協力があってこそ
発表会を開催するにあたりお手伝いしてくださった先生、アナウンスを引き受けていただいた社会人の生徒さん、ギリギリの時間まで調整をしていただいた調律師さん、お忙しいなか親子連弾でレッスンやお家での練習にご協力いただいた保護者さま、そして何より送迎やサポートをしてくださったご家族の皆様のご協力のもと執り行うことができましたことを感謝しております。


2025.4.13
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